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【映画】縞模様のパジャマの少年を見た。

縞模様のパジャマの少年 [DVD]

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 映画「縞模様のパジャマの少年」を見た。家族がレンタルしてきたやつを。映画を家で見ることって2時間テレビの前で座ってられなくて、ただでさえ苦手。自分で借りてきたとかになるとがんばって見ていられるのだけれど。でも今回はじっくり見てしまった。

 

あらすじ

 ブルーノは軍人である父親の仕事の都合でベルリンから遠く見知らぬ土地へ引っ越してきたが、遊び相手もおらず、退屈な日々を過ごしていた。そんな状況に限界を感じ始めたブルーノだったが、家から少し離れた場所に農場のような施設を発見する。大人の目を盗んでその施設へ行くと、そこには縞模様のパジャマを着た少年、シュムエルが地面に座っていた。シュムエルはユダヤ人であり、ドイツ人によって迫害を受けていた。つまらない生活に退屈を感じていたブルーノと強制収容所で寂しい思いをしていたシュムエルに友情が芽生える。ある日、いなくなったシュムエルの父を探す為、シュムエルのいる強制収容所にシュムエルと同じ縞模様のパジャマを着て紛れ込む。そしてシュムエルとブルーノは誤って他のユダヤ人と共に「シャワー室」に入ってしまう。何も知らない家族はブルーノを懸命に探すのだった。(wikidepia)  

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 原作はアイルランドの作家、ジョン・ボインの同名小説。ホロコーストの映画というと、ユダヤ人迫害の惨状や兵士の鬼畜っぷり、戦争の悲惨さ・・・などにスポットライトが当てられることが多いけれど、本作は二人の少年の友情が最大のテーマだ。

 

 社会の流れをまだ理解していないブルーノは人種差別することなく、シュムエルと話をして、彼の生活を少しずつ知ってゆく。そして、なぜ自分とかれの境遇に違いがあるのか、なぜ彼は縞模様のパジャマを着ているのはと様々なことを疑問に思う。そんな少年の純粋な心と、収容所という現実の悲惨さに心を打たれる。

 

 全体を通して、ブルーノ目線で物語が進むので、ミステリー小説のように小出しに物語のヒントが提示されてゆく、そしてすこしづつ変わってゆく他の家族の様子(母はノイローゼに、姉は軍国主義に)も細かくさまざまな変化から見ることができる。

 

 物語は非常に教育的な示唆に富んでいて、特に子供がいる家庭や学校の授業などで見てほしいと思った。

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